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新人向け実務研修に参加しました(2)

 今日は,新人向け実務研修の2日目でした。テーマは飲食店営業,深夜酒類,そして古物営業でした。昨日の風俗営業に比べれば平易なはずなのに,なんだか最後までわかった気がしないので残念でした。帰宅すると宅建の合格証書が届いていて,ちょっぴり嬉しい気分♪

 ところで古物営業法では面白い条文を発見しました。法20条なのですが,民法の194条の特則になっています。民法194条だと占有者がオークションやマーケットで購入した動産が盗品・遺失物だった場合,その占有者が払った値段を弁償しないと動産の回復ができません。でもその占有者が古物商だったら,被害発生から1年間,無償で回復請求できる,というのが古物営業法20条による特則であります。

 このあたりの条文を整理しますと,ブツが盗品・遺失物で現占有者が善意の古物商の場合,被害発生から1年間はどこで入手しようが無償でブツを被害者・遺失主に返還しないといけません。1年経過後から2年までは,マーケットやオークションで入手した場合には入手に要した費用を弁償してもらって返還します。それ以外のルートから入手した場合は無償で返還です。2年経過後は返還する必要なし,ということであります。

 それじゃヤバいブツは2年間寝かせておけばいいんじゃないの,というアイディアが湧き上がってまいりますね。でもよく読んでみると,古物商がブツを入手したときは,取引年月日や物品の種類・数量・特徴・相手方のデータ等を記録し,これを3年間保管することになっております(18条)。そして古物商のところには警察から盗品・遺失物情報のお知らせがいくようになっていて(19条),該当するブツを所持している古物商は直ちに警察に連絡することとされています(19条5項)。「あっヤベ」と思ったからって黙っていると,古物営業法違反で許可取消や営業停止処分が待っています(24条)。3年間は足がつく可能性が高いということですから,2年間やりすごすだけでは足りませんね。

 以上は行政処分の話であります。刑法では盗品と知って以降,なおも保管を継続すると盗品等保管罪(256条2項)が成立するというのが判例であります(最決S50.6.12)。法定刑は10年以下の懲役及び50万円以下の罰金ですから,なかなか立派な犯罪ですねー。こんなリスクに見合うだけのリターンがそのブツにあるとは,ワタクシにはとても思えないんですけどねー。

 あっ,もひとついいこと思いつきました!

 盗品と知って以降,なおも保管を継続すると盗品等保管罪が成立することを利用して,悪徳古物商から被害発生後2年経過してもブツを無償で回復する方法であります!

 まずはブツがその悪徳古物商のところにまだ存在し,そこで警察が動いてそのブツを押さえて立件された,というのが前提であります。被害届を出しているというのも前提です。そこまで行ったらですね,例のブツは証拠として捜査機関や裁判所がキープしているはずでありますから,被害者としてその証拠のブツを還付請求してはどうでしょうか(刑事訴訟法124条,222条,347条)。うまくいく保証はできませんが,あきらめる前にダメ元でチャレンジしても損にはならないと思いますよ。だいたいそこまで行くのがそもそもレアケースでありましょうから・・・。

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