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相続放棄・遺産分割と詐害行為

 先日の勉強会発足後の食事会まえに,遺産分割が詐害行為取消の対象になるか,というトピックがでました。ワタクシは超便利なTKCの判例検索データベースの契約をしておりまして,(料金は高いけれども心の底からおススメできるサービスです),そのときいい気になって「確か対象になるんじゃないですか? 今度判例調べてきますよ。」などと口走ってしまったのであります(ビミョーに後悔)。そこで今日は早速有名判例の全文を入手しました。次回の勉強会は2月なのですが,早く処理しないと絶対に忘れる自信があったためです。

 勉強会で話題になった設例はどういう利益状況かといいますと,母親は既に他界しており,このほど父親が亡くなって相続開始。亡くなった父親には負債はなし。相続人は4人いるけれども,うち3人は借金まみれ。そこで借金のない相続人に遺産を全部相続させて,借金まみれの3人はキレイな身体で相続した1人から賃貸借なり使用貸借なりをして実質的に今まで通りの生活を維持したい,というものです。

 結論から申しますと,遺産分割は詐害行為取消の対象になる,というのが判例です(最判H11.6.11)。ついでに申しますと,相続放棄は詐害行為取消の対象にならない,というのが判例です(最判S49.9.20)。このあたりは,行政書士試験でも出題されるネタかもしれませんね。

 判例を考慮に入れるならば,この借金まみれ3人組におススメすべきなのは相続放棄であります。3か月の時間制限がありますから急がないといけません。勉強不足の行政書士がラクチンだからといって遺産を一人に集中させる遺産分割協議書なんぞ作ってアレコレ名義変更しまったら,債権者達から訴訟を打たれてえらいこっちゃであります。

 まあ,3か月経過しちゃったんだけど,というのでしたら,ダメ元で借金なしの一人に相続させる遺産分割をしてみてもよいでしょう。バレても神のご加護で泣き落としが奏功するかもしれません。

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