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病床数削減勧告処分の取消訴訟(2)

 今日は,前回に続いて病床数削減勧告に従わないとどうなるのか,ということを考えてみたいと思います。

 病床数削減勧告は,医療法の30条の11(以前は30条の7)に基づいて行われる行政指導で,これに従わなくても医療法上は不利益はありません。病院の開設許可は他に問題がなければ得られるでしょう。

 しかしですね,この勧告に従わないこと,というのが健康保険法65条4項2号の保健医療機関としての指定拒否事由に該当するのであります。つまり,この病院では保険が使えませんので,患者さんは自己負担率100%で受診して下さい,というわけであります。保険の効かない病院なんて,普通の人は行きません。そんな病院を開設しても,閑古鳥が鳴きまくることは明白ですので,常識的には開設を断念せざるを得なくなるわけです。

 そういうわけですので,病床数削減勧告をもらってしまった場合には,許可申請を扱った行政書士は,それがどういう意味かをただちに依頼者に説明する必要がありますね。というのも,開設を断念するというのも一つの選択肢なのですが,納得いかない,どうしても予定通り病院を開設して保健医療機関指定も欲しい,というのであれば行政訴訟の必要が出てきます。そして,行政訴訟をするなら時間がないから急いだ方がいいですぜ,というのが平成17年の最高裁判決から導き出されるアドバイスなのであります。どうして急ぐ必要があるのかについては,また次回に書こうと思います。

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